奔馬 ★★★★
春の雪の続編。
主人公は本多。前作とは打って変わって右翼的思想が強くなり、切腹に憧れる少年たちが出てきます。三島由紀夫も切腹に憧れているところが多分あったんでしょうね。切腹や、暗殺にはとうてい賛成できませんが、現代のモラルの欠如した世の中を見ると純潔を守りたい、という彼らの気持ちは良く分かります。
前作の登場人物も多数登場しています。前作が好きだったならぜひ読んでみて下さい。
正に刀を腹へ突き立てた瞬間、日輪は瞼の裏に赫奕と昇った。
名描写ですね。
奔馬 (新潮文庫―豊饒の海)
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三島 由紀夫
新潮社
売り上げランキング: 32409
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思想をもって生きる最晩年期の最高傑作
飯沼勲は「大人」になれるか・・・・
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