奔馬 ★★★★

春の雪の続編。

主人公は本多。前作とは打って変わって右翼的思想が強くなり、切腹に憧れる少年たちが出てきます。三島由紀夫切腹に憧れているところが多分あったんでしょうね。切腹や、暗殺にはとうてい賛成できませんが、現代のモラルの欠如した世の中を見ると純潔を守りたい、という彼らの気持ちは良く分かります。

前作の登場人物も多数登場しています。前作が好きだったならぜひ読んでみて下さい。

正に刀を腹へ突き立てた瞬間、日輪は瞼の裏に赫奕と昇った。

名描写ですね。


奔馬 (新潮文庫―豊饒の海)
三島 由紀夫
新潮社
売り上げランキング: 32409
おすすめ度の平均: 4.5
5 思想をもって生きる
5 最晩年期の最高傑作
5 飯沼勲は「大人」になれるか・・・・
4 自らをとりまく世界ががらがらと音を立てて瓦解していく中で、純粋な青年は志を遂げることができるのか
5 忠義のために死ぬこと、そして輪廻転生・・

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