考える脳考えるコンピューター ★★★☆

palmスマートフォンなどを開発したシリコンバレーでも有名な企業家ジェフ・ホーキングの著書。カリフォルニア大学バークリー校で脳の研究をしていたが、大学でちまちま研究するよりビジネスで金を設けて、自分の研究所をつくり好きなことをすればいいと考え、それを実現した。

内容をかいつまんで箇条書きにすると以下の通り。

  • 現状の知能研究の主流、人工知能ニューラルネットもどちらも先が見えない。新しい考え方が必要
  • 上記2つの方法論はそもそも知能とは何かということの定義が正しくない
  • 知能とは記憶の基づく予想と本書では定義している
  • 脳の部位的には、進化の過程において最も新しい大脳新皮質に注目
  • 知能の定義は上記通りなので、必ずしも人間に似せる必要はない
  • それゆえ、アンドロイドのようなSFチックな話はなく、現実的なないようが多い
  • ただし、本書の理論の多くは著者の予想で証明されたものではない

近い将来このような知能をもったコンピュータが大きなビジネスになると著者は予測している。一般人にも理解可能なレベルである程度専門的な話にも触れており、それなりに読み応えがあった。また私の大ファンの苫米地英人氏の著書に出てくる抽象度やゲシュタルト、スコトーマなどに関連する話と通ずるような理論が、ニューロンシナプスレベルで解説されている箇所もあり非常に面白かった。


考える脳 考えるコンピューター
ジェフ・ホーキンス サンドラ・ブレイクスリー
ランダムハウス講談社
売り上げランキング: 46750
おすすめ度の平均: 4.5
5 知能とは何か?
5 知覚・認識分野に関心をもつ人の必読書
5 著者の考え方・生き方に感銘
4 「研究をしたいから Palm でお金をつくった」ってすごい
1 かなりガッカリ。

にほんブログ村 IT技術ブログへ
1票ポチッと押して下さい♪このブログのランキングが少し上がります。